暮らしの真ん中にある道具

道具はいいものを。と思ってるんです。

 

部屋を飾ったりする意匠的なものを持たないのでね、

その分「使う道具」は、身の丈の選択肢の中でいいものを使おうと。

あくまでも「身の丈の選択肢の中で」なので、身の丈が上のかたから見ると

物言いがつくと思いますが・・・。

 

 

 

見上げることの方が多い身の丈の暮らしですが

特に思い入れのある道具は包丁とまな板かもしれません。

 

まな板はね、祖父が吉野の杉やヒノキを使った製箸を家業としていますから

ずっと小さい頃から、祖父が切り出してくれたヒノキのまな板が台所の定番でした。

 

今使っているまな板も・・・もう二十年くらい経ちますね。

良いヒノキがあったからと、祖父が作ってプレゼントしてくれたものです。

なので、これは特に良いもの。

hitofushiで販売しているものより良いものなんです、すいません。

 

 

包丁は、二十代前半くらいまでは量販店で「ちょっと良さそう」なものを買っていました。

ただ、この頃は包丁に対するストレスが多かった・・・

すぐ切れなくなる。そもそも切れない。だから新しいのが欲しくなる

新しいのを買ってみるけれどさほど変わらない・・・

本数増える→邪魔→捨てたい、でも包丁捨てにくい・・・

包丁暗黒時代でした。

 

 

 

 

二十代半ばになって、ある時土佐打刃物の和包丁をいただきました。

これが暗黒を抜け出すきっかけになりました。

今までのより良く切れるし、ヒノキのまな板との相性もいい。

切れ味が悪くなっても、研ぎに出して戻ってきたら、また滑るように切れる。

 

使った後、ちゃんと拭かないと錆びるリスクはありますが、それくらいのことは手間にも感じません。

 

 

 

この包丁を使い出してから十年くらいは新しい包丁を迎えることはなかったと思います。

 

次に新しい包丁を購入したのがこの仕事を始めてからです。

 

まずは堺で。

この時は「自分で自分の包丁を選びたい」という想いがありました。

 

ちょっと大きめの三徳包丁。柄は朴の木+水牛柄を選びました。

職人さんに私の名前も彫ってもらった、初めてのマイ包丁です。

この時は、こそばゆいくらいに嬉しかったのを覚えています。

 

 

 

 

それから数年後、二柄目を購入します。

仕事で取材した安来の鍛冶屋さんで。

古来のタタラ製鉄の本拠地。日本の刃物文化発祥とも言える出雲で、

白紙1号という、打つ職人の手も、研ぐ道具や研ぐ職人の手も問われる代わりに

切れ味は良いという、ここでしか手に入らないマイ包丁が作りたかったのです。

ここでも勿論、柄の素材、柄の形なども自分で選びました。

 

悩んだ末、安来でも堺のと同じ三徳包丁を作りました。サイズは少し小ぶり。

両方愛用していますが、どちらかというと小ぶりの安来包丁を手にすることの方が多いです。

 

 

 

 

 

和包丁を手にするきっかけになった土佐の子は

今mikuriで働いてくれていますので、

普段の我が家では主にこの二柄が活躍中。

 

包丁もまな板も、メンテナンスしながらこの先ずっと愛用します。

 

 

 

 

 

ヒノキのまな板と和包丁。

これが、私の暮らしの真ん中にある道具だなと。

 

 

今日はそんなお話でした。

 

よろしくどうぞ。