明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 


冬季休暇に入って、ニ度里山へ。
慣れ親しんだ景色の中でみつけたことをお話ししますね。

 

 

 

ウラジロと言うシダ植物をご存知でしょうか。
知らないという方も、鏡餅やしめ縄に添えられた双葉のシダと説明すればお判りになるかも知れません。

 

私はしめ縄のお教室をさせていただく際に必ず「お正月ってなに?」というお話をしています。

そのお話の中でもウラジロについて触れることがあり、その折りは、

 

裏を向けても白い双葉ということで「対になる姿で夫婦を」「裏表のない清らかな心を」表すと伝えていました。

 

 

 


私自身がウラジロを知ったのも子供の頃にお正月の鏡餅やしめ縄が先で、

山で生きているそれを認識したのは大人になってからのことです。

 

 

 

そしてこの度の里山でもウラジロが自生する姿を見ることが出来ました。

 

 

樹々の足もと、他のシダ類は点在する中、一群をなして一部の斜面を覆うウラジロ。
スッと伸びた軸から一対の双葉が広がり、

その葉の継ぎ目から更に上に伸びる軸の先にもまた一対の双葉が広がっています。

大きい葉は1メートルに届きそうな長さ、背丈は1メートルを越える長老の風格を持つものもあります。

 

その姿は、むつまじい夫婦でつながってゆく血脈が子々孫々と広がって一族を、村を形成しているよう。
冬の冷たく静かな山の中で見るウラジロの群れには圧倒させられるような力強さがありました。

 

 

 

 


この景色に出会って初めて、

昔の人が子孫と家の繁栄を祈る節目に他でもないこのシダを選んだ「想い」が解ったような気がしました。


今は大凡形骸化してしまったお正月の文化かもしれませんが、

その中に伝わるウラジロ一枚から
遠い昔のどこかの誰かの祈りに、共感出来るというのはとても奇跡的なこと。

 

そして、最初のその人が祈った願い通り
何世紀も越えた現代の私が此処に居るのですから。

 

 

 

 

 

昨年一年を通して、

人生の折り返しをとっくに過ぎた自分が、今のように動けなくなる何年か後を考えるようになりました。

 

 


自分が枯れ落ちても、次の双葉にその想いを残せるように。

そんな私の今年の書き初めの文字は「礎」です。

 

 


 

力一杯良い年にしてまいります。